転職のプロセスと大事なポイント 後編

転職をするときめたら次のSTEPは? ~転職活動の準備、応募から内定までの実際のプロセス(行動編)~

 

STEP5 信頼できるAGENTさんを探す 

今回だけでなく、将来も相談できる、キャリア形成アドバイスができるかたを探します。また、業界の知見、企業の長所短所を知っていることも大事です。守秘、アドバイス力、情報力の高いかたにお願いすることがあなたの転職活動の成功に大きく影響します。

性格の相性、考え方も相性がも良いなと思う方がコミュニケーションとり易いでしょう。

 

親身に相談にのってくださるエージェントのかたにお願いすると、多くのリソースを受け取ることができ、また精神的に大変な局面でも励まし、力づけてくれる存在となります。

信頼でき、自分のことをよく理解くださるよいエージェントのかたとの信頼関係を構築できれば、忍耐強くチャレンジを継続するサポートも得ることができます。

 

またその様なサポートを得るためには、ご自身も誠意をもった、正直な対応を行うことが大事です。似たような案件をもっている多くのエージェントさんと話をして、複数の同業界カバーのエージェントさんと同時に仕事をするのは、候補者さんだけでなくエージェントさん側にとっても、お互いの不毛なエネルギーを使うことになりがちです。

業界の強みの異なる1-2名にしぼれば、アドバイザーとして、またプロジェクトパートナーとして動くことができ、総合的なアドバイスを得ることができ(各企業の比較、タイムライン、面談アドバイス)、面談予定の調整なども相談しながら行えるメリットがあります。2名の別のエージェントさんとWORKする場合はそれぞれの案件の進捗や関心度を随時話し合い、共有しておくことも大事です。

突然、面談にいかない、関心があるといいつづけてそれまでのあったであろうご自身のなかの心境の変化や志望の変化の経過を随時伝えることなくいきなり辞退する(今までの発言はなに?となります)、オファーがでると、そこから転職そのものを迷いはじるというのは一番困った候補者さんです。エージェントさんからの評価ももちろん下がるでしょう。

活動前に自分の価値観をしっかり確認し、活動中その価値観にあった仕事なのか、いまの仕事とくらべてメリットがきちんとでるか、しっかり考え、アドバイスを得ながら、「ちょっと違うかな」と思う案件のことはそのことを率直に意見交換できることが、成熟したプロフェッショナルのコミュニケーションです。

 

そうしておけばエージェントさんのほう側も内定辞退や面接途中でプロセス辞退も想定に入れて、候補者さんとコミュニケーションを密にはかり、企業側とのコミュニケーションも候補者さんの不利にならないよう、しかし企業側にも不誠実なことにならないよう円滑に行っていくことができます。たとえ辞退することになっても候補者さんもまた、次の転職機会にまた関心あったら是非にと企業側からいわれることもありますし、辞退理由を理解下さり頑張ってくださいと辞退された企業から応援いただくこともあります。

これは仕事のプロジェクトです。成熟したさコミュニケーション力が試される時でもあります。真摯に誠意をもってお話しすれば例え、最終的にその会社を選ばないことになったとしてもエージェントさんは理解し意志を尊重して下さるはず。逆に誠意をもってお話ししても、案件を無理強いしてきたり、理解を示さないエージェントさんはそもそも初めからお付き合いすることに疑問を持ったほうが良いでしょう。ですからエージェントさん選びが大事なのです。あなたの未来を真剣に親身に一緒に考えてくださる良いエージェントさんを選ぶのが大切な理由がここです。候補者さん、エージェントさんの誠実な信頼関係と連携があってこそ、素晴らしい転職の結果につながるのです。

 

注意点1 

書類をエージェントさんに渡す際に。。

(STEP4と5は同時進行も可能ですが、4は書類作成を通してご自身のスキルセットを見直す作業となりますため、AGENTさんと会う前に4にしっかり時間を使っておくことがお勧めです。また、AGENTさんによっては履歴書を添削くださるかたもいますが、それをやってくれず、そのまま提出してしまうところも多いようです。つまりそういったことに時間を使うのが無駄と思っているエージェントさんがいる、もしくは良い書類の書き方がアドバイスできないレベルということです。ですのできちんとした書類でなくてもそれがそのまま志望企業に行ってしまうことになります。

そこであなたはエージェントさんの責任にしますか?ご自身のことを一番知っているのは自分のはずです。ご自身の書類の完成度に責任を持ちましょう。履歴書類の完成度は、仕事能力と比例します。

 

よくある履歴書類の間違い

タイポ(特に英語の場合)、履歴書や職歴書の年月の間違い、齟齬がある。和暦と西洋歴を混用し、それがずれている。履歴書を作成した日付は更新してあるが年齢を更新していない。形式の一貫性のなさ(ある仕事ではタイトルをかき、ある仕事ではかかない等)、重複記述、前職在職期間がUPDATEされておらず -現在 のままになっている 等

 

弊社はご推薦します候補者の書類については間違いなどないかスクリーニングし、アドバイスも致しております。また弊社からご推薦しない場合にも、書類作成アドバイスをうけたい希望がある場合は前述の書類作成コンサルティング(レジュメコンサルティング)にお申し込みください。

 

注意点2

誰に書類を渡してよいか、渡してはまずいひとはだれ?

ばらまきエージェントというのが特に大手でみうけられます。候補者の許可を得ず複数企業に可能性打診で送ってしまうコンサルタントたちです。同意書などの細かい文字説明に書いてあり説明もなく、読まずにサインするとそれをもって可能性のありそうなところに打診をすることに合意したことになるケースもあるようです。大手エージェントさんのコンサルタントには推薦数のノルマが存在しているようで、これを守るために彼らも必死でそういったことをやられてしまった。という候補者をこれまでに何度かお話をうかがったことがあります。

そういった人にRESUMEを渡してしまったらアウトです。タイミングを見計らい、ご自身のスキルと企業のrequirementが合致するときにうければうかったかもしれない機会をむだ使ってしまうことになります。企業によっては一度うけたら半年以上あるいは1年以上は受けられないところもあります。ご自身の履歴書類はご自身同様大切に扱いましょう。

このかたは信頼できるというエージェントさんにしか職歴書は渡すべきではありません。

 

注意点3

書類をエージェントさんに送るときの注意点

個人情報保護の法令からはエージェントから応募企業への候補者の個人情報(電話番号など)は非開示になっています。その部分を削除して紹介するためPDFよりはワードで送るほうが親切です。

 

STEP6 (STEP6と7は同時進行をします、慎重なかたは6を先に、それから7を。)

面接の準備をする

想定質問を考え、面接準備をおこないます。面接準備本をよむことなどもおすすめです。(弊社でもお勧めしている本があります)

英語の面接対策本も洋書でいろいろでています。

また、企業によっては選考の中にリファレンスチェックがある企業もあります。どなたにレファレンスをお願いできるか、親しい同僚、前の会社の上司など考えておきましょう。

 

STEP

案件をさがしていく 

自分でさがす(ネットや、知人の情報、直接応募)

エージェントさんに話をきいて、案件紹介をうける -ネットにでていない案件や、より早く案件情報を手に入れることが可能な場合が多い。

 

直接応募を使われる場合の大事な注意事項

直接応募(知人経由、HP経由、媒体運営によるWEB経由等)は、探すのが比較的簡単な反面、その後のプロセスが企業の一方的な連絡のみで、複数案件を同時進行するのに手に負えなくなってしまう人、面談結果の返答をいただけなかった、面接のフィードバックがゼロであるかたも多くいるようです。あまりに多数のNOT ELIGIBLEな応募があるため企業側が対応できず、NOのかたには返事をしない(その場合は事前に合格者のみ連絡などの説明が応募のHPなどにある場合もありますし、全くない場合もあり)、企業側にすれば採用できればよいわけで、落ちた方には連絡しなくてもいという態度の企業もあるようです。落ちた方へのこういったところが不足して落選でしたという、内容についてのフィードバックはもちろん企業側にはエネルギーやコストのかかることで、やりません。

 

また、直接応募で複数社をうける場合は面接のタイミングの足並みをそろえることもできません。その結果第2、第3志望の結果が一番さきにでてしまい、第一志望の結果を待たずに返事をしなければならない事態に陥ったりしているかたもいます。知人にお願いするのもこの点は同じです。

ひとつだけうける、そこに一番にはいりたいときのみ、直接応募は機能するかと思います。ただしその場合は面接のFEEDBACKをもらえないこともあります。知人のかたの顔をたてるため、内定は断りにくくなるので、知人の職場での人間関係を壊さない配慮も必要となります。応募の際は合格したら入社するという意思を固めてからのほうがよいでしょう。

 

STEP 8

応募先を最終的にしぼりこむ

案件を紹介してもらったなかでどこを受けたいかきめていきます。質問があればエージェントさんにきいてみましょう。そのためのエージェントさんです。

第一から第三まで志望順をきめます。(面接をうけているなかでまた志望順が変わったらエージェントさんにその時々にタイムリーに伝えていきます。)

 

STEP

応募書類を送り、面接開始!

 

面接準備で行ったものを全て見直して、いざ面接へ向かいます。

また毎回面接後にはご自身でうまくいったこと、いまいちうまくできなかった回答を書き留め、次回への対策、改善案をねりましょう。そうすることによりだんだん面接がうまくなります。前回から成長があるかを次回面接者に申し送りし、確認している企業もあります。

 

STEP10

日程調整と面接を複数回重ね、オファー獲得!(場合によって前後で条件相談、交渉)

レファレンスが必要な場合はだします。期間内にオファーへのお返事をします。

以上が転職活動の準備、応募から内定までの実際のプロセスとなります。

 

いかがでしたでしょうか?転職をきめたら何をするか、順を追ってプロセスとやるべきこと、多くのかたが迷うところ、ひっかかりやすい間違いや、大事な注意点を辿ってみました。

実際に応募を始める前にも多くのto doやto consider, to researchがありますが、これをこなしていってこそ、毎日が充実し夢の実現に一歩踏み出せる転職ができるものです。

 

転職活動は非常にDEMANDING(やらなくてはならないことが多い)なプロジェクトですが、がんばった分だけ、非常にリワードも大きい活動です。それは、

  • ご自分の価値観が明確になる、
  • 自分の価値観にあった仕事をみつけることで毎日生きがいややりがい、精神的充実を感じやすくなる、
  • 自分の現状の課題がわかり、今後のキャリアパスが見えてくる、
  • プレゼンスキルがあがり、自分への自信も上がり仕事に好影響が大きい
  • 家族に本当にやりたいことを話し理解してもらえる機会になる、
  • 友人、メンターのなかでも真の応援団がみつけられる、
  • 活動自体がひとつのプロマネの実績になる

など

プロフェッショナルスキル的にも、精神的にも一段、二段とSTEPUPできるものです。

真剣に向き合っただけ、その甲斐があったと必ず思える日が訪れます。その日を信じてがんばってください!